メモ2

メモ 誰かの言葉・文

真理

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そもそも文字や言葉というものは、真理を指し示してはいるものの、真理そのものではない。
だから、文字や言葉にとらわれていては真理をつかめない。
それは、あたかも月を指し示す指のみを見て、月を見ることができないようなものだ。
禅では「不立文字、教外別伝」というように、事象のありのままを直接に看取することを大事にするのである。
     三浦徹明(みうらてつあき)
      1937年 - 2022年6月2日

共感の能力

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共感の能力がある人にとって、傑作は生きた現実になり、友愛のきずなによってそこへ惹きつけられる心地がする。
巨匠は死なない。
その愛と不安は、幾度も繰り返して、われわれの中に生きるからである。
われわれの心に訴えるのは、手練よりは魂であり、技術よりは人間であって、その呼びかけが人間的であるほど、われわれの反応はそれだけ深いものになる。
巨匠とわれわれのあいだのこの暗黙の了解があればこそ、われわれは詩や物語の主人公とともに、苦しみ喜ぶことができる。

     岡倉天心
      1863年2月14日 - 1913年9月2日

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健全な美

景色

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坦々として波瀾のないもの、企みのないもの、邪気のないもの、素直なもの、自然なもの、無心なもの、奢らないもの、誇らないもの、それが美しくなくしてなんであろうか。
謙(へりくだ)るもの、質素なもの、飾らないもの、それは当然人間の敬愛を受けていいのである。
それに何にも増して健全である。
     柳宗悦
      1889年3月21日 - 1961年5月3日